金魚屋古書店

本屋という場所は何故にあんなに居心地が良いのだろう。
思うに私は本の匂いが好きなのである。
面白い漫画の本からは駄菓子屋のような匂いがするし、
ファッション雑誌からは女の子の髪の毛の良い匂いがする。
食べ物の調理法が書いてある本からはやはり美味しそうな匂いがするし、
推理小説からは謎のきな臭い匂いがする。
探している本が見つからない時などは、
店舗の片隅でおのれの鼻に神経を集中させればいい。
お目当ての本の芳香が君の鼻孔に届いてくるはず。
その匂いの元をただせば君の探していた本(さしずめ官能小説というところか)は、
いともたやすく見つかるはずだ。
本屋に漂う無限の種類の匂いを鼻いっぱいに吸い込み、
今日はどんな本を購入しようか考えを巡らすのは本当に楽しい事である。